能登の奇祭「伴旗祭り」製作風景(筆入れ編)
2008.03.14
前回の作業では大きな旗の下地を作りました
今日はいよいよその旗に文字を入れます。
今週の日曜日に町内の皆さんで製作した、まっさらな旗の上に、
5文字の字を書き入れます。
この作業は文字通り失敗は許されません。
最悪の場合、また半日掛かりで作り直すことになるからです。
書き方には人によっていろいろありますが、私たちの町内の先生は最初に
ホウキを束ねて筆にしたもので「書」の要領で思い切って書きます。
しかし「画」的に見ると、この状態ではあまりにも細すぎますので墨汁を使って
肉付けをしていきます。
よく、この伴旗の字を見た方から言われるのは「一気によくこんな上手に書くね!」
と、おっしゃる方がいますが、ちょっと意味合いが違います。
厳密に言えば「書」を「画」にしたという言い方が正確かもしれませんね。
メインとなる字を書き込んでいるかたわら、隣では「朱印」を2つ製作します
この場合も実際にそんな巨大な印鑑があるわけではなく、
「画」の要領で朱液を使って筆で書き込んでいきます。
こうして書き手の先生が終了した後に、別の人間が「客観的な目線で」体育館2階の
離れた場所から修正箇所を先生に伝えます。これで「画」的に微修正を繰り返し
完成となります。
「画だ」「画だ」と言っておりますが、勿論万人がこれを書けるはずがなく、
相当書に覚えのある方でないと巨大な紙の大きさに負けてしまいます。
「煌旗彩宝海」(煌旗宝海を彩る と、読みます)
直訳的に読めば、「煌く旗が宝に満ち溢れた(能登の)海を鮮やかに彩る」
とでも言いましょうか…
今年の字も製作していただいた先生のおかげで
勢いのある立派な字が入魂されました。
この筆入れの後も作業は続きます…