カワハギとエチゼンクラゲ
2009.11.06
昨日の強い南風がおさまった小木港。不安定な天気が一転、無風状態の穏やかな晴天が
広がっていた港の中には、世間を騒がす「あの生き物」が大発生しておりました。
このところの急激な地球温暖化の影響によって現れた「エチゼンクラゲ」であります。
能登半島の内浦(能登半島の右側ですね・・・)にあって、富山湾に突き出た形の小木港は
通常であれば潮の流れによって外浦側(能登半島の左側)ほど、出没頻度は高くないのですが
この日は小木港にも大量に発生しました。
この「エチゼンクラゲ」。多数いる中に少し変わった状況のクラゲがいます。
よくみると他のエチゼンクラゲよりも白っぽく、大きな頭は心なしかボロボロになり、
特徴的な触覚を「必死に」バタつかせているように見受けられます。
実は、(多分テレビで見た方もいらっしゃると思いますが・・・)
エチゼンクラゲの天敵中の天敵は、「カワハギ」なのであります。
上の画像をよ~くみると、後ろからカワハギが追いかけて
突っついているのが確認できます。
更にエチゼンクラゲに対するカワハギの攻撃は続き、
最終的には・・・
バラバラになってしまいました。
定置網をはじめとして、漁業関係者に壊滅的な被害を及ぼす「日本海一の厄介者」の
エチゼンクラゲですが、それが撃退される瞬間を垣間見ました。
そんなエチゼンクラゲの天敵、「カワハギさん」を、カネイシは・・・
干物にしてしまいました・・・
上記の流れから行くと大変罪悪感に駆られる気分になるのですが、このところ
殆ど入荷が無かったカワハギ、冬の鍋シーズンの前に仕込みました。
秋口のカワハギはとても美味であります。
これから寒くなっていく季節。御客様がお召上がりになられるカワハギは
エチゼンクラゲを撃退した「勇者」かもしれません・・・