伴旗祭りに現れた深海魚
2010.05.13
新緑の能登半島を彩り鮮やかに飾った今年の「伴旗祭り」
祭りのクライマックスを迎えようとした際、思わぬ「珍客」が現れたのでありました。
自分たちの祭りの前で町内の仲間たちと酒を飲んでいると、
船のほうから声が聞こえてきました。
「なんか変やけど、でっかい魚が泳いどるわ!」
最初は何の気なしに聞き流していましたが、今度は
飲んでいる私達に、同じ町内の若い衆が駆け寄ってきて
「見たことない魚やわ!」と、大声でいうので、自分たちの町内の伴旗船に行ってみると・・・
確かに・・・
全長は1メートルちょい、
パッと見たところ、「太刀魚」のお化けみたいです。
しかもその魚、
結構弱っているようで、フラフラと岸に近づいてきました。
間近で見ると頭に特徴があります。
酔っ払っていた私たちは、もしやこれは・・・
「リュウグウノツカイ」では?
と話していました。
そのうち騒ぎが大きくなり、人が多く見に来たそのとき、
同じ町内で漁師をしている浦下さんが・・・
なんと素手で引っ張り上げてしまいました・・・
この魚、引っ張り上げた直後は尾まで伸びる長い背びれをバタつかせていましたが、
海を泳いでいる段階から相当弱っていたらしく、引き上げた直後に死んでしまいました。
この予想外(?)の展開に、祭り会場は大騒ぎに。
あっという間に黒山の人だかりになってしまいました。
祭りの翌日、私が撮影した画像を北國新聞社に送ったところ・・・
しっかり掲載されていました。私が撮影した画像、そのまんまです。
このところ能登半島沿岸では、普段見ることができない深海魚が海岸に打ち上げられるとの
報道が新聞紙上を賑わせておりますが、今回「生け捕り」した謎の魚も
どうやら深海魚の一種である「サケガシラ」であったようです。
死んだ状態のものが打ち上げられているのを発見したという報告は、よく聞いていたのですが
泳いでいるモノを生け捕りしたのは聞いたことがなかったので、アップしてみました。