能登らしい冬の日
2012.01.28
1年で最も寒いとされる「大寒」が比較的暖かかったので、この陽気で春が訪れると思っていたら、案の定考えが甘かったようです。
大寒の週末が「この時期の能登にしては」穏やかな陽気で終わったあと、この1週間は能登らしい冬の寒さが続きました。上の気圧配置を見ると、東の低気圧は日本列島から離れていて西の高気圧が日本列島に近づいていることから冬型の気圧配置は緩んできていると見受けられますが、この時期の能登半島には上空に気圧配置には見えない「寒気」が居座っているため、レーダーでは雲がない晴れた天候に見えるのですが上空には薄雲が広がっているため、常に「どんより曇り空」が多いのが、この時期の能登半島、いや日本海側の天気の特長であります。また、冬の日本海は暖かい海水が上空の寒気によって急激に冷却される際に発生する水蒸気が潤沢に供給される環境のため低気圧発生の巣となっているようで、冬型の気圧配置が緩んで穏やかな天候になっても長続きはせず、次々と発生する低気圧の通り道のために天気が急変するのが冬の能登半島の特徴であります。
と、厳しい北陸の天候を解説してしまいましたが、この厳しい風土がカネイシで作られている独特の食文化を育んでいる背景でもあります。
この季節の能登は魚が美味いです。寒ブリ、鱈(たら)、カキなど、この季節が旬の海産物はとても美味しく、冬の味覚を食べるとこの地に住んでいて良かったと思います。天候にはあまり期待はできませんが、温泉と美味い物を求めて能登へ来られれば、きっと満足されるかと思います。